書評

【書評No.30】不調の根源を断ち切り、人生を豊かに!/『最高の体調』

最高の体調 サムネ

 

どもっ、ぽんたです!

 

悩む人
悩む人
最近疲れがとれない。どれだけ寝てもなんだか体調が悪いなぁ。

今回は、そんな悩みを解決してくれる1冊をご紹介!

『最高の体調』著:鈴木祐

 

本書は、技術が発達した現代特有の様々な悩みに対して、あらゆる論文や研究結果から得た科学的データを元にアプローチしてくれます。

体調はボクたちの日常生活に大きな影響を与えますよね。なんとなく身体がだるく感じる1日は、気持ちも乗らずパフォーマンスも落ちます。

寝ても寝ても回復しない。なぜか。それは根本的な部分から治していく必要があるからです。

本書はあらゆる不調の根本から治す処方箋!

 

ぽんた
ぽんた
さっそくみていきましょう!

 

【本書の学び】

  1. 現代の不調は「文明病」が原因
  2. 自然に触れる

 

こんな人にオススメ

・最近なんだか体調が悪い日が続いてる

・毎日だるくて生きてる実感がない

・寝ても疲れがとれない

・最高の体調を手に入れてパフォーマンスを上げたい

 

各章サクッとまとめ

【第1章】 文明病

⇒技術が発達し私たちの暮らしは便利になる一方で、幸福から遠くなっているのが現実。この「文明病」はどんな種類があるのか、どのように解決していくのかが書かれている。ポイントは、昔の狩猟採集時代の生活に寄せれば根本から文明病を治せる!という点。

【第2章】 炎症と不安

⇒鬱病や肥満、睡眠不足などの「文明病」を引き起こす要因は炎症と不安。この2つがどのように病を引き起こすのかについて詳しく解説されている。まとめると、ここも昔にはなかった便利さによってあらゆる炎症、そして不安が生まれている。昔と比べて現代は「多すぎる・少なすぎる・新しすぎる」これがキーワード。

(第3章〜第5章は炎症について)

【第3章】 腸

⇒腸内細菌の重要性、そして私の身体から消えている腸内細菌をどのように増やしていくかついて書かれている。まとめると、①腸内細菌の受け入れ準備②腸内細菌の呼び込み③腸内細菌のおもてなし、この3段階が現代の私たちには必要。

【第4章】 環境

⇒原始時代からの環境の変化、とりわけ「自然」と「友人」の変化が私たちに与えてきた影響、そして改善方法について書かれている。まとめると、自然に触れることで体調が整うから積極的に自然に触れ合うこと、良好な人間関係を築くには接触回数を増やすことが大切。

【第5章】 ストレス

⇒現代の環境がもたらすストレスへの対処法について、「応急処置的方法」と「根本から対処する方法」の2つに分けて解説されている。ポイントは、睡眠と強い刺激。注意すべきは、ストレスは悪というわけではなく、ストレスに気づきコントロールすることが重要である。

(第6章〜第8章は不安について)

【第6章】 価値

⇒現代の悩みである「ぼんやりした不安」を解決する一つに「価値」がある。「価値」が不安とどう関係しているのか、そしてどう対処できるのかについて書かれている。まとめると、現代の不安は、昔と比べて価値観が多様化していることが原因。自分の価値観をしっかり持つことで不安を解消できる。

【第7章】 死

⇒この章では死への不安に対しての対処法が書かれている。ポイントは、「今生きている」ことを感じ、不安を感じたときは観察者になること。

【第8章】 遊び

⇒大人になるにつれ忘れてしまう遊び心こそが不安を解消する。それはなぜか、そして「遊び」をどのように生活に組み込んでいくか、について解説されている。ポイントは、まず自分の価値観にあったやりたいことを明確化にし、それを遊び化していく。苦しんで働くという考えは捨てよう!

学び①:現代の不調は「文明病」が原因

「文明病」とは、近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状を意味します。

ボクたちが抱えるあらゆる体調の悩みというものは全部「文明病」が原因だ、と。

いきなりですが、ここが著者の一番大事な主張となってます。

 

ではその文明病とはなんなのか。

それは、文明の進化、技術の発達によって引き起こされている病で、文明の進化と人間の体とのズレによって引き起こされるモノだ、とのこと。

考えてみてください。

娯楽のために作られたゲームで視力が落ちる。ボクなんて小さい時にゲームしすぎて、コンタクトなきゃ生活できない体になりました。

そして人の欲を満たすために作られた加工食品たち。欲をコントロールできない人間は、簡単に手に入る甘いモノ(糖質)を過剰摂取し肥満になっていく。それに伴って虫歯の確率もあがる。

どれも人の生活を豊かにするために作られたはずなのに、いつしか人を苦しめているという矛盾。

 

自然のなかで獲物を追い、太陽の運行とともに暮らし、少数の仲間と語り合う。

ヒトの脳と体は、そんな環境のなかでこそ最高のパフォーマンスを発揮するように進化してきたのです。

ではボクたちを悩ませる「文明病」を治していくためにはどうすればよいか。

よく体調くずしたときに飲む風邪薬や痛み止めなどは、その場しのぎの表面対処にすぎません。これではキリがない。

だからこそ、文明病は根本から治していく必要があるんですね。

その際に役立つ考えが先程の引用部分です。

 

ボクたちヒトの体は長い進化の過程で、古代の環境に最適化されていると考えられています。

であれば、ヒトが最高のパフォーマンス、最高の体調を取り戻すには、古代の生活に寄せていく。

このように考えていくことが本書の幹になっています。

現代の悩みは3つの分類で考える

昔と比べると近代社会での悩みというものはすごく複雑です。

それをわかりやすくするために、

①多すぎる

②少なすぎる

③新しすぎる

この3つに分類することを著者はオススメされてます。

例えば本書で紹介されている例として、

【多すぎる】⇒摂取カロリー、塩分、衛生設備、アルコール

【少なすぎる】⇒運動、睡眠、ビタミン、食物繊維

【新しすぎる】⇒加工食品、人工照明、インターネット、仕事のプレッシャー

ここは探せばキリがないほど見つかりますね。

これを全てつぶしていけば、何の悩みや不安もない、最高の体調を手に入れることができます。

 

悩む人
悩む人
でも今さら昔の原始時代生活にもどれ!なんて無理だよ・・・

 

そう、現実的ではないですよね。

なので本書では「迷ったらヒトの根本に立ち戻って考える。」これを主張されてます。

「昔の人はどうだったか?」

「今とのズレはどこにあるか?」

と問いかけ、可能なかぎり昔の姿に近づけていく。これが最適解になるのだ、と。

 

ぽんた
ぽんた
例えば「胃の調子が悪いな~」てときは、「昔の人はどうだったか?」と考えて今の自分の生活を見直すことが大事ですね!

 

学び② :自然に触れる

そのように昔の姿に近づけていくための手助けとして、本書ではいろんなメソッドが紹介されてます。

その中でもボクが気になった、すぐに実践しよう!と思ったのが自然に触れる」です。

自然がもたらす人体への影響

「自然との触れ合いにより、確実に人体の副交感神経は活性化する」というもの。

副交感神経は気持ちが穏やかなときに働き出す自律神経で、日中にたまった疲れやダメージを回復させる働きを持っています。

つまり、自然は人体の疲労を回復する。

これはマッサージでリラクゼーションを受けるよりも効果がある、というデータがあるほど自然の力は大きいんですね。

他にも、

腸内環境が整う

⇒腸はボクたちの体調に大きな影響を与える。腸内環境が悪い=体調が悪い。ここが整うことは毎日元気に過ごすための欠かせない条件。

睡眠の質があがる

⇒睡眠はいわずもがなですが、最高の体調を語るにはハズせません。

デジタル断食ができる

⇒スマホやPCなどのデジタルデバイスはボクたちに強すぎる刺激を与えている。それは狩猟採集時代にはないモノで、そもそも身体に受け入れる機能が備わっていない。最高の体調を目指すには、できるだけデジタル断食をするべき。

など、こんなにメリットだらけです。

ではここで一度考えてみてください。みなさんの1日の中でどれだけ自然を感じる時間がありますか?

都会に行けば行くほど自然から遠のき、例え地方で働いてても、会社に行けば皆同じ箱の中で何時間も拘束されます。

仕事が終われば電車に揺られ、家に帰ったらご飯食べてダラダラして寝るだけ。これでは自然を感じる暇もありません。

この自然もまた昔と現代の違い。今は見渡せば人工物ばかりですが、狩猟採集時代なんて逆に自然がないとこを探す方が難しかったでしょう。

 

ぽんた
ぽんた
そりゃ昔の人が悩まなかった問題も出てきますよね。。。

 

でも今さら狩猟採集時代に戻ることもできません。

ではどのようにボクたちの今の生活の中に自然を取り入れていけばいいのか。

本書に書かれている具体的アクションプランを次から見ていきます!

日常に自然を取り入れる方法

では、本書に書かれているアクションプランとしては次のとおりです。

  1. 通勤電車で海や川のせせらぎの音を聞く
  2. スマホやPCの壁紙を森や海などの自然にする
  3. 家に観葉植物を置く
  4. 積極的に公園へ行く

 

これらは全て科学的データを元に紹介されているので、詳しく知りたい方は本書をお読みいただければと思います。

ここではサクッと理由だけ書いておきますね!

①②は言ってしまえば偽物の自然です。でも効果は十分にあるそうで、副交感神経が活性化される研究結果もあるとのこと。これなら簡単にすぐにでも始めれそうですよね!

③に関しては「職場に置くことで肌荒れが減った、仕事の生産性が上がった!」との結果もあるそう。またどんな観葉植物でもいいが、本書にはNASAが発表したデータを元にオススメの植物が8個紹介されてます。

ボクも本書を読む前に、リビングに観葉植物を置き始めました!どうりで副交感神経が働いてるわけか…

④は、仕事の休憩に公園で休むだけでも効果は表れるそう。鬱病、高血圧の改善が報告されてるとのこと。これは自然の大気を吸うだけで腸内環境が整い、あらゆる体調が良くなっていくから。

最低でも週に1回、30分ほど公園で過ごす。これをオススメされてます。

 

ぽんた
ぽんた
これくらいならすぐにできそうですね!

 

つまるところ、「自分のライフスタイルに合わせて、可能なかぎり自然との接触をする」これが答えですね!

『最高の体調』│まとめ

いかがでしたでしょうか。

本書の学びまとめ

①現代の不調は「文明病」が原因

②自然に触れる

 

現代のボクたちは、技術の進歩による便利さを手に入れた反面、様々な悩みを抱えることになりました。

この矛盾に気づき、自分の生活を改めて見直すことが重要ですね。

 

本書では他にも、

・睡眠によるストレス軽減

・昼寝の効果

・睡眠の質の測り方

・衛生がもたらした弊害

・腸内細菌が身体を守る

・不安の原因は価値観の多様化

など。古代の生活環境に可能なかぎり近づけるためのヒントがたくさん書かれてます。

どれもすぐに実践できるようアクションプランまで教えてくれますので、一つずつ行動し、最高の体調を手に入れましょう!

 

ではまたっ♪