書評

【書評No.4】睡眠で人生は変わる!/『スタンフォード式 最高の睡眠』著:西野精治

最高の睡眠 アイキャッチ

 

どもっ、ぽんたです!

 

今日はこちら!

 

『スタンフォード式 最高の睡眠』著:西野精治

 

 

本書は世界一の睡眠研究所と称されるスタンフォード大学の教授である著者が、これまで研究してきた睡眠についてまとめられたもの。

 

ボクたち人間から切っても切り離せない関係である睡眠。でも、そこまで深く睡眠について考えたことがある人は少ないのではないでしょうか。

 

ここで一度考えてみてほしいことがあります。

 

ボクたちはいったい人生でどれほど寝ているのか。

 

例えば、ボクは毎日約6時間寝ていますが、これは1日のうちの4分の1ですよね。では仮に100歳まで生きるとすると…

 

なんと25年間も寝ていることになります。

 

生まれてから義務教育を終え、大学生活を送り、社会に出て3年目くらいまでの期間をずっと寝てるんです!そんな長い時間を適当に過ごすわけにはいきませんよね。

 

本書では、そんな睡眠についての知識はもちろんのこと、ボクたちがすぐに実践できそうなヒントが多く書かれています!

 

ぽんた
ぽんた
さっそく書評していきます!
こんな人にオススメ

・毎日眠気に悩まされている

・布団に入ってもすぐに寝れない

・ぐっすり眠れる方法を知りたい

・睡眠の質を高めたい

眠りはじめの90分が最重要

 

睡眠の質は、眠り始めの90分で決まる

 

「最初の90分」をしっかり深く眠ることができれば、最高の睡眠がとれる

 

本書の冒頭で書かれている言葉です。

 

この90分を「黄金の90分」と名付けられているほど、最高の睡眠には欠かせないもの。本書では一貫してこの黄金の90分の重要性を語られています。

 

ではなぜ、この眠り始めの90分が黄金とまで言われているのでしょうか。

 

睡眠中のサイクルを知る

 

黄金の90分の重要性を理解するためには、まず睡眠のサイクルを知る必要があります。

 

知ってる方も多いと思いますが、睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されている。

 

レム睡眠=脳は起きているが体が眠っている状態

 

ノンレム睡眠=脳も体も眠っている状態

 

ノンレム睡眠レム睡眠を一つの周期と考えると、この周期はおよそ90分〜120分。朝に向かうにつれてノンレム睡眠が短く、レム睡眠が長くなっていきます。例えば6時間睡眠の人ならこの周期を4周することになりますね。

 

そして、寝ついた後まず真っ先にくるのがノンレム睡眠。とりわけ最初に迎えるノンレム睡眠が一番深く眠っているだそうです。

 

なので、この最初の90分間のノンレム睡眠をいかに深くできるかがキーポイント。

 

黄金の90分の効果

 

では、この黄金の90分の質を高めるとどのような効果があるのでしょうか。本書では以下の3つが挙げられています。

 

①自律神経が整う

ストレスや疲労感など、日常に感じる「調子が悪い」時は自律神経の乱れが多い。

②グロースホルモンの分泌

大人の場合、筋肉や骨の強化、細胞の増殖や代謝の正常化に影響を与える。

初めのノンレム睡眠で80%ほど分泌される。

③脳のコンディションが良くなる

うつ病や統合失調症などのリスクを下げる。

 

こういった大きな効果があるので、逆に黄金の90分の質が悪ければ日中のパフォーマンスにも影響がでるということですね。

 

夜中にワークがある時の対処法

 

ここで本書にも取り上げられている、良くない行動の話を一つ紹介します。

 

例えば、明日までに仕上げないといけない資料や課題がある場合、皆さんはどうしますか?

 

「資料や課題が終わるまで寝ずに頑張り、明け方に仮眠をとる!」

 

このような選択をする人も多いのではないでしょうか。ボクはこれです。

 

しかし、夜に眠気がある時はまず寝て、黄金の90分の質を確保した後に起きる。これが一番効率が良いとのこと。

 

この場合、1時間半〜1時間50分ほどしか寝ていないにも関わらず、本来の睡眠で得る効果をある程度得ることができるので、翌日のパフォーマンスもそこまで落ちないそうですよ。

 

ただこれは、黄金の90分だけ質を高めれば、毎日2時間睡眠とかで良いわけではありません。

しっかり睡眠時間を確保するのはもちろん最優先。どうしても睡眠時間を確保できない時の苦肉の策なので注意を。

 

睡眠の質を高める

 

では、睡眠の質を高めるためにはどうすれば良いのか。

 

日本は世界と比べて睡眠時間が短く、平均6.5時間。アメリカは7.5時間であるのを見ても1時間以上の差があります。

 

では「明日から睡眠時間を7時間〜8時間とりましょう」と言われて実行できる人は少ないでしょう。

 

そんな日々忙しいビジネスパーソンのために、睡眠の量ではなく質を高める方法が本書では紹介されています。

 

ポイントは、スムーズな眠りにつくための準備段階をいかに意識するか。

 

スムーズな眠りに入る=黄金の90分を確保できるので睡眠の質を高められます。

 

そのためには2つのスイッチを知る必要があるとのこと。

脳のスイッチ

一つ目は脳。

 

考えてみるとわかりますが、寝る前に脳が興奮すると眠りに入りづらくなりますよね。寝る前にパソコンで動画を見たり、スマホでSNSを確認したり。

 

ぽんた
ぽんた
つい面白い動画とか見つけちゃうと時間を忘れて…

 

なので、寝る前から少しずつ脳が興奮をしないように配慮してあげることが大切。

 

ただ、ボクも知ってビックリしましたが、スマホやパソコンの画面から出ているブルーライトは睡眠にそこまで影響がないそう。画面に顔をめちゃくちゃ近づけて見続ける、ぐらいのことをしないと影響は出ないそうですよ。

 

でも、見ている内容に対して脳が興奮するのが良くないということですね

 

脳のスイッチの調整方法

 

では、他に脳のスイッチを切っていく方法はあるのか。

 

これに対しての研究はまだ始まったばかりで、科学では解明されていないことが多いそうです。

 

しかし、脳を興奮させないためと考えると、できるだけ単調なことをするのが良いですよね。

 

例えば小説であればミステリーは×。

テレビは世界の景色の紹介など、ボーッとして楽しめるモノ。(ここまでするなら見なくていいかなと…)

スマホは寝る1時間前からできるだけ見ない。

夜にちょっとやましい動画を………ね。

などなど。とにかく脳を興奮させないことが大切ということ。

 

眠りの定時を守る

 

また、本書では眠りの定時を厳守するよう提言されています。

 

というのも、睡眠の性質上、就寝時間を後ろにずらすのは簡単だが前にずらすのは困難だそう。

 

これは、寝る前の2時間(だいたい毎日24時に寝る人は22時〜24時の間)は脳が眠りを拒否する=「睡眠禁止ゾーン」がある、という研究結果が出ているそうです。

 

「明日の朝早く出ないといけないから1時間早く寝よう」

 

皆さんこれまで1度は行ったことがあるのではないでしょうか。これは良くないそうで、その場合はいつも通りの時間に就寝して睡眠時間を1時間削る」方が睡眠の質を確保できるとのこと。

 

ボクもこれまでまさしくこの方法をとってましたので、とても驚きでした。

 

とにかく量より質を求める。

 

ぽんた
ぽんた
黄金の90分がいかに大切かがわかりますね!

 

体温のスイッチ

 

もう一つのスイッチは体温。そしてポイントは手足の温度と体内の温度。

 

こちらも前提として、人の手足温度と体内温度は以下のようになっています。

手足の温度=日中:高い 夜:低い

体内温度=日中:低い 夜:高い

 

通常、体内温度>手足の温度で差は2℃ほどあるそうです。しかし、入眠前には、手足から熱を放出し体内温度を下げ、手足温度と体内温度の差を縮めるように働くそう。

 

なので、手足温度と体内温度の差を縮めることを促進できれば、スムーズな睡眠に入れ、黄金の90分をしっかり確保できることになります。

 

体温スイッチの調整方法

 

体温を調整するための最も効果がある方法は入浴

 

悩む人
悩む人
お風呂に入ると体内温度が上がるのでは?

 

そう思いますよね。ただ、体内温度というものは、温度が上がった分だけ大きく下がろうとする性質があるそう。

 

なので、

入浴でいったん体内温度を上げる

お風呂から出た後に体内温度を下げようと働く

体内温度と手足温度の差を縮めることが促進され

 

といった結果になるとのこと。

 

ただ、単にお風呂に入ればいいかと言うとそうではなく寝る90分前に40℃程度のお湯に15分程度入る。これが良いそう。

 

逆にすぐに寝なければいけない時はシャワーが良いとのこと。

 

湯船に使って体内温度を上げてしまうと、その温度を下げるのに90分ほどかかり、結果寝付きが悪くなるそうなのでここは注意ですね。

 

『最高の睡眠』|まとめ

 

いかがでしたか?

 

普段何気なく行っている睡眠ですが、決して侮ってはいけません。人生の4分の1、人生の中で25年もの時間を使う睡眠。

 

この睡眠の質を高めることで、残りの4分の3の時間、つまり日中活動する時間の質も高まっていきます。

 

本書では他にも

・寝だめの効果

・眠りの借金

・睡眠がもたらす効果

・夢の研究

・靴下を履いて寝ではダメ?

・目覚めにすべきこと

・カフェインの効力

・昼寝はすべきか

・昼食後に眠くなる原因

・睡魔に打ち勝つ方法

・ナルコレプシーについて

などなど。日常で疑問に思っていることが、スタンフォード大学の研究結果に基づいてわかりやすく、明日からでも実践できるようなことが多く紹介されています。

 

少しでも気になった方は、是非本書を手に取って読んでみてください。

 

きっと今抱えている睡眠の悩みを解決してくれますよ!

 

 

ではまたっ♪